新宿二丁目をはじめ、LGBTQ+の世界では専門用語がたくさんあります。今回は「トラニーチェイサー」を紹介します。
トラニーチェイサーとは?
トラニーチェイサーとは、一言で表現するとトランスジェンダー女性や女装する人、男の娘などと交流を目的とした人たちのことを指します。
その内容は、ただ友達になりたい、一緒にごはんを食べたい、肉体関係を結びたい、ビジネスとして付き合いたいなど人によって様々です。
一般的には中高年の男性がそういった目的を狙うケースが多いですが、男性だけが該当ではなく(例えば、ビジネス利用を考える)女性も少なからず存在します。
トラニーチェイサーに褒められても注意が必要
注意した方が良い点があります。
それは「女性らしさが高い=トラニーチェイサーに人気」ではない、ということです。初心者のような初心(うぶ)な雰囲気、男性らしさを残した佇まいの方が好まれたりもします。そして、成長して女性としてのクオリティが上がると興味をもたれなくなることもあります。
初期のうちはトラニーチェイサーに狙われる=自分が女性に見えるとか自信につながる一方で、彼ら彼女らの評価基準は一般の軸とは違うことは理解した方が後から落ち込まずに済むかもしれません。
また、一部のトラニーチェイサーは当事者側から「しつこい」などと嫌われている場合もあり、侮蔑的な名称にもなっています。略称として「チェイサー」などと呼ぶケースも多いです。
それでもチェイサーがこの世界に貢献している理由
それでは、チェイサーの良いところはなんでしょうか?それは初期の自信がない、勇気がない状態に広い世界を教えてくれる存在であることです。
女性としてレディースの服を買いに行く、レストランでご飯を食べる。最初はそうした何気ない事すべてに勇気がいて、なかなかできないことも多いでしょう。
「エスコート役」として少し勇気がいる場面でも無理やりにでも連れていかれることで、気が付けば自信を得て自分1人でも外に出て行動できる範囲が広がることにつながるのではないかと思います。
また、一部のチェイサーはトランス(性別移行)や女装をしてみたかったけど、自分ではできなかった、諦めた人たちも含まれます。自分たちの夢を若い人たちに託しているともいえるでしょうか。