性別移行を行う際に、いきなりワンピースやスカート、フリルのついたブラウスのようなレディース感のあるアイテムを選ばずに、中性的な格好を通ることが多くあります。
とりわけ、性差の少ない格好であるデニムにパーカーといったスタイルです。今回は、実際に自身もその道を歩んだというつーさんに話を聞きました。
–ユニセックスな格好を最初にしたと聞いています。その時は何を着ていましたか？
(つーさん）20代中盤以降は、メンズアイテムだけど色味が明るめで、デザインがメンズっぽくないシルエットのもの、またはレディースだけど可愛すぎないアイテムを着ることが増えてきました。
例えば次の質問にもつながりますが、パーカー＋デニムは私もかなり着ていた記憶があります。個人的に一番印象に残っているユニセックスの服は、赤いロングのチェックシャツです。
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古着屋で見つけて購入した時の嬉しさは、今でも覚えています。丈が身長174cmの私でも膝上くらいまであり、共布のベルトが付いていたので、ウエストを絞れるデザインでした。レディース的なデザイン要素があったにもかかわらず、ボタンの位置がメンズ仕様だったのには驚きました！
そのシャツは、当時流行っていたスキニーなどの細めのデニムやパンツに合わせてよく着ていましたね。
–思い出の一着ってありますよね。一方でユニセックスというの難しくありませんか？男性でもできる恰好をして「女性に見えない」と落ち込む人がいるのですが、それって思い切ってワンピースやスカートをはいた方が「女性らしい記号」がある分、女性として見られる割合のようなものは上がると思っています。
はい。結論から言いますと、「メンズコーデにはない要素を取り入れる」ことだと思います。
（イメージ画像）
それは当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、レディースの服だけどシンプルなデザインのパーカーに、ストレートやスキニーのデニムを合わせただけのコーディネートをしている方が多いのではないでしょうか。それだと、メンズもしているコーデになってしまいます。
–パーカー、デニムでレディースっぽく見せる極意はありますか？
どのようなパーカーやデニムを選べばよいか例を挙げます。
パーカーのポイント
・丸みのあるシルエット
・柔らかい素材や色味のもの
・ポケットにデザイン性があるもの
・袖が別の柄や素材に切り替えられているもの
デニムのポイント
・太ももあたりからふくらはぎにかけて丸みを帯びているバレルデニムやカーブデニム
・裾が広がってるフレアデザインのデニム
（今年GUで大ヒットしたバレルレッグのデニム）
一例ですが、これらのポイントを抑えたアイテムを取り入れるだけでも、レディースらしいコーディネートになるのではないでしょうか。
–おっしゃる通り、多いのがだぼだぼのパーカーに、スキニーのデニムでかえって逆三角形の体型になっているケースだと思います。ワイドパンツにするだけ、レディースライクなデニムにするだけで印象は全然変わりますよね。そこに+１するとどのようなアイデアがあるでしょうか？
単純に服を着るだけでなく、コーディネートに工夫、いわゆる「着こなし」もレディースコーデには欠かせない要素だと私は思います。
例えば、パーカーの下にインナーとして薄手のタートルネック、シアー素材のカットソー、ブラウスなどを着て、首元や手首からさりげなく見せる。あるいは、女性らしいアクセサリーをつけたり、ビスチェを重ねたり、付け襟をプラスするのも効果的です。
–ビスチェやつけ襟ってハードルが高いと思っていたのですが、そうやってみると使えそうですね。確かにおっしゃる通りで、同じ乙女塾でもNAOが、星の型抜きがされているパーカーにシアートップスを合わせていました。パーカーの型抜きされた部分からシアートップスの派手な柄がのぞくので、メンズには余りないコーディネートだと思いました。
（NAO。くりぬきパーカーはMSGM、シアートップスはmame kurogouchi。ほかにユニクロ✖Marniなど派手なものが多いそう）
はい。このような重ね着テクニックは簡単に実践できますが、意外とやっている人は少ないように思います。そのため、おしゃれの差別化ができると同時に、女性らしさを引き出すことができるのでとてもおすすめです！
–ありがとうございます。
