乙女塾ではレッスンの際にアンケートをとっています。コンプレックスにあがりやすいパーツの1つがヒゲです。
脱毛をすぐに決意したとしても無くなるまでには何回も病院や脱毛サロンに通う必要があるからです。約2年間程度かかることが一般的です。ヒゲが出てくるだけで気分が滅入ってマスクを手放せない人もいます。
では、ヒゲのメイクでの隠し方の最新版をご紹介いたします。
2024年度版はこちら
最古のバージョン
最古のバージョンはこちらです。今見るとだいぶ発展したことがわかると思います。歴史的資料として置いておきます。
髭はオレンジ色で消そう
メイクでは「コントロールカラー(カラーコントロール)」といって、色で肌悩みを隠すことがあります。例えば、アザがある、赤みがでやすいといった時にいろんな色で隠すんです。
髭を隠すには「オレンジ色」と言われています。
ヒゲは一見黒色と勘違いする方が多いのですが、「青髭」とも言われている通り、真っ黒ではなく青色を含んでいます。この青みは反対の色であるオレンジ色を上にのせてあげることで打ち消すことができます。
図で書くとこんな感じになっています。
過去記事ですが、このような記事もあります。
髭を隠すアイテムのオススメ
つまり、理論上は「オレンジ色」のアイテムならば何を使っても隠すことができます。
チークで隠す場合は以下
昭和の時代、歌舞伎町のニューハーフが使ったというのは赤い口紅と言われてきました。
現在、私が使っているのは「一般的にはコンシーラーやファンデーション」と呼ばれているアイテム3つです。
【濃い人向け】資生堂パーフェクトカバーファンデーションMC オークル30、40など
資生堂パーフェクトカバーファンデーションMCです。固形のソリッドファンデーションというアイテムになります。
数年前にリニューアルして少し柔らかく、そしてオークル40などの色の色黒感が減りました。基本的に化粧品は「固い」方が「カバー力に優れる」かわりにぬりづらい。そして、「水っぽく」なるにつれ「カバー力はなくなります」がぬりやすくなります。
パーフェクトカバーファンデーションMCはリニューアル前よりも硬さが減りましたが抜群のカバー力はそのままです。
髭が濃い場合には、このパーフェクトカバーファンデーションMC一択になります。肌の色次第でオークル30、40を中心に色を変えます。
【やや濃い~濃い人向け】 三善 ステージファンデーションプロ メンズ1
三善のステージファンデーションプロ メンズ1は舞台用の固形ファンデーションですが、三善公式が髭隠し用としてチュートリアルを用意しているほどのアイテムです。
何十年もの間女装サロンなどでも使われてきた伝統の品です。
パッケージが簡素ですが、2,200円+税と最小限の値上げで耐えてくれているのも好感が持てます。
【ナチュラル派】 &be ファンシーラー
ファンデーション+コンシーラー/2のようなアイテムです。ヘアメイクの同業人気も高くよく話題にあがります。コンシーラーなのに若干の若干ツヤがあるので口周りだけドマットになることもなく自然な風合いもいいです。ただし、100%隠すのは難しいです。
そもそも生まれながらの女性でも口周りは青みがあったり、産毛が生えています。大人になると性別を問わずみんなちょっと髭や青みはあるからです。また、口周りは完璧に隠そう隠そうとして白くカバーしすぎてしまうと他の部位との不一致や不自然さがでやすいです。
とりわけ、トランスジェンダー女性のメイクでは「ナチュラルメイクが好み」という方が多いので、他を極力薄くしたがります。なので、ナチュラル派には60-80%を目指そうと言っています。隠すんだけどやりすぎない他とのバランスが大切です。
それ以外
それ以外でも多くの優秀なアイテムがあります。有名なのは資生堂のスポッツカバーファンデーションです。これは、パーフェクトカバーファンデーションのジェネリック的な存在で価格も安く1000円台で手に入ることが多いので、最初はこちらから入ることもおすすめです。
大事なことは、この場合のオレンジはプチプラに多い淡いオレンジではあまり消えません。そのため濃いオレンジ~オレンジ茶みたいな色を選んでください。
かつてはそのオレンジ感のあるアイテムはあまりありませんでした。(取り上げていないアイテムでもベンナイなど舞台用が主流)。ただし、今はプチプラからデパコスまで選択肢は多く広がっています。
髭を隠す時の塗り方
髭を隠すなど、カバーしたいときは「ポンポン塗り」「スタンプ塗り」といって上から力を入れずにポンポンとタップするような塗り方をします。
ツールは、指が一番効率が良いですが汚れてしまうので、シリコンパフ、スポンジ、ブラシなど人によって使いやすいツールで大丈夫です。
わからなくなったらこのまとめを見てください。
髭を隠すのメイクの手順
STEP1:下地
土台になります
STEP2:コントロールカラー(髭隠し)
先ほど紹介したオレンジ色のアイテムで髭を隠します。
STEP2.5:フェイスパウダー
こちらは中級者向けです。コントロールカラーのオレンジで髭を隠しても次にファンデーションを塗ったら髭が出てきてしまったという方がいらっしゃいます。力が入りすぎていたり、アイテムの相性だったりが理由です。詳しくは「プロの裏技」で後述します。
STEP3:ファンデーション
ファンデーションをその上から抑えます。リキッドタイプが一般的です。
大事なことは力を入れてしまうと、せっかく塗った場所がとれてしまうということです。
優しくポンポンと塗りましょう。
プロの裏技:もし出来に納得がいかなかったら
ここまでをやってみて満足できないケースは意外に多いです。そこで、実際に私がやっている上級者向けのテクニックを紹介します。
裏技1:オレンジ色以外を髭隠しに使う
オレンジ色を塗ると顔がオレンジになって浮いてしまう。とりわけ色白の人に起きやすいです。
その場合には、オレンジ色を使って隠すのではなくて「ピンク」を使って隠すことがあります。
例えば&beのファンシーラーでいえば、ピンクが「ピンクオレンジ」のような色味をしているので使っています。
大事なことはローズピンク、フューシャピンクではなくて必ず「オレンジ味のあるピンク」ということです。
思った以上に隠れると思います。
デメリットは1つだけあります。写真映りは良くないです。ピンクオレンジの光は、光の色に似ているので写真によっては透けてしまって(メイクがとんでしまって)髭が隠れていないように見えます。
でも、実際は隠れていますので写真では飛びやすい色味だと覚えていただければよいのですが、精神衛生上は良くないです。
裏技2:フェイスパウダーで固定する。
こちらは中級者向けです。コントロールカラーのオレンジで髭を隠しても次にファンデーションを塗ったら髭が出てきてしまったという方がいらっしゃいます。力が入りすぎていたり、アイテムの相性だったりが理由です。
そこで、フェイスパウダーを使って隠したオレンジ色を落ちないようにしましょう。手順としては、下地⇛髭隠しの後、ファンデーションの前です。
フェイスパウダーはメイク崩れを防ぐ役割があるので、「固定」されます。
この時大事なことは、「サラサラ」した皮脂崩れ防止・マット系のフェイスパウダーを使うことです。
パールが入ったキラキラしたパウダーや保湿系のパウダーだと意味が薄れてしまいます。
フェイスパウダーの意味がわからない最初のうちは省いても大丈夫です。
裏技3:フェイスパウダーの代わりにパウダーファンデーション、ハイライトやシェーディングを使う
コントロールカラーのオレンジ色で髭を隠したら、隠した場所だけ肌の色が明るくなってしまった、オレンジ色になってしまったなどの問題が起こる場合があります。
1.肌の色よりだいぶオレンジ、暗くなっていたら
ハイライトを用意して、上から「髭で隠した部分」を明るくしましょう。この時のハイライトはパールやラメがぎっしり入ったものは使わないでください。マットなハイライト、ないなら明るめのパウダーファンデーションでも大丈夫です。
2.肌の色より明るくなっていたら
明るいとかえって目立つので髭隠しの色を少し暗めにした方がいいです。
この場合はシェーディングや暗めのファンデーションを上にのせて色を微調整してください。
大事なことは肌の色となじませるということです。
脱毛後もオレンジは大活躍
脱毛後にオレンジ色をたまに捨てちゃう人がいます。終わっても嫌いにならないでくださいね。
クマ、眉毛の剃り跡、タトゥー、血管、アザなど人間の肌には青みを含む部位はたくさんあるからです。
脱毛が終わったにも関わらず髭がまだ青いと永遠にオレンジから脱却できない人が一定数いるのだが、人間の肌なんて全部同じ色してないし、大人になったら性別とわずちょっとの青みはあるし、なので後はメンタルの問題。大昔、自分もそうだったのだが気が付いた頃には塗らなくなっていた。 pic.twitter.com/YabixcScl4
— なお onaco (@ona_co) December 17, 2023
また、SNSでも発信いたしましたように脱毛後も青みを感じ続けて、オレンジ色を塗りづつけている人がいますが、口元のメイクは薄い方が若く見えます。多くが脱毛後半年から1年ぐらいで気にならなくなり、自然にオレンジで隠すことをやめます。これは男女の違いではなくて、髭剃りで肌の角質層が痛んでいるとか、子供と大人の違いと思っていただけると嬉しいです。