脱毛完全ガイド・前編(2019年版)

  • NAO
  • photo by

    乙女塾

こんにちは、ナオです。2年ほど前に「脱毛完全ガイド」という記事をあげたのですが、最近また「脱毛どこかいいところないですか?」「脱毛したいんですが・・・」と聞かれることがあります。

なので、脱毛について私が知りえることを改めてまとめることにしました。今回は前編・知識編です。

MtFトランスジェンダーが気にする脱毛箇所

主に3つにわけることができます。

・ひげ

・体毛(特に手足)

・VIO

それ以外で眉毛やもみあげも脱毛したいというこだわり派もいます。このへんは賛否両論あります。例えば、私は眉毛はしない方が良い派(メイクの流行は変わるのと目に近いため)、もみあげはほどほどに派です(もみあげないと目から耳までの距離が増えてしまうためです)

問題は体毛になると面積が多いので価格が高いこと、VIOは多くの病院で性別が男性の場合受け入れをしてもらえないということです。

VIO脱毛の是非

VIOを希望する方が多い理由は、以前、SRS(性別適合手術)をするには脱毛が必須という情報が流れたためです。

こちらは私が2017年にガモン先生(ガモンクリニック)に聞いた際には「SRSの際に毛穴を取り除くから問題ない」ということでした。また、「脱毛すると皮膚が硬くなるのでしない方が良い」という先生もいます。

ただ、正直な話、SRS後しばらくたってから全部取り切れずにちょろちょろっと膣内から毛がでてきたとか、再度タイへ行って毛穴をとってもらったという話はちょこちょこと聞いています。

脱毛のリスク

脱毛の代表的なリスクは「火傷」「肌の赤み」です。しかし、今のマシンは冷却装置がついていて、さらにすぐに氷などで物理的に冷やします。実際下手な看護師さんとかにあたるとたまーーーにやられますが、軽度で治りが早いものがほとんどです。

それ以外だと色素のあるところにあたってしまうというのがデメリットにもメリットにもなりえます。

例えば、毛がある所に近いほくろや濃いシミがとれてしまうんですね。しかし、ほくろや濃いシミをとるレーザーほどきれいにとれずに中途半端になくなってしまうので、それなら最初にほくろやシミはとってしまった方が良いでしょう。(私はそれでほくろを取りました)。

問題は、唇に近い場所に照射した場合、誤って唇にあてて唇の色素が薄くなってしまうことがあることです。昔はそのために誓約書をかかせるところもありました。実際、数mmですが唇の1部が欠けた、輪郭がぼやけたというケースはあります。私もはっきりとはしていません。

最後にマレに起きるのが硬毛化といってなぜか逆に毛が強く育ってしまう現象です。意図的に生やす、程よく減らす、弱らせる…ができないかと、実際、育毛業界では意図的に弱い照射で強い毛を産毛にして女性らしい生え際を作ったり色々な研究がされていますが、まだ明確にはメカニズム含めてわかっていないようです。

脱毛の種類

機械やメーカーは違えど主に6種類にわけられます。

・アレキサンドライトレーザー(ジェントルレーズ、ジェントルマックスプロなど)

・ダイオードレーザー・ショット式(ライトシェア・デュエット)

・ヤグレーザー(ジェントルマックスプロ)

・ダイオードレーザー・蓄熱式(メディオスターNeXT PRO、ソプラノなど)

・光(IPLなど)

・針

代表的なマシンでシェアは90%を占めます。当たり前ですが、家庭用やエステ用のものは同じ系統のマシンであっても出力は低いものしか許されません。よって、病院の方が効果が出やすい(リスクもある)のは間違いがありません。ただ、病院も最初は低出力からやった方ががリスクが少ないので、特に初回はそうするはずです。

主流のレーザーはダイオードレーザーでショット式と蓄熱式(メディオスターNeXT PRO)というのは2017年から変わっていません。

実はレーザー脱毛が日本で始まったのは1997年からでまだ20年の歴史しかないんですね。だから、日進月歩に進んでいる部分ではあるのですが、この2年は変わっていないのが現状です。

それぞれのメリットとデメリット

アレキサンドライトレーザー(ジェントルレーズ、ジェントルマックスプロなど)

かつての主力です。そのため、病院で長く現役のマシンでもあります。ダイオードより痛いため脱毛=痛いというイメージを作ったのもこいつです。波長が短く効果は強い、ただし痛いという感じでしょうか。産毛に効果はほとんどありません。美肌レーザーと同じレーザーなので美肌効果をうたうところもあります。

ダイオードレーザー・ショット式(ライトシェア・デュエット)

標準的というかバランスよく効果が高いです。最初にひげ脱毛などをするときにはダイオードだったという方は一番多いのではないか?と。半面、産毛などに効果はあまりないです(論文的には産毛にも効くのがダイオードということらしいのですが)。とらえきれないというか。

よく言われるのが、ゴムではじかれたような痛みがあります。ただ、気が付くと涙が出るぐらい痛いです。それでもアレキサンドライトやヤグに比べれば痛くないようです。

ヤグレーザー(ジェントルマックスプロ)

ダイオードよりさらに波長が長いです。つまり、痛いです。皮膚の奥深くまで届くという利点から細かい~太い毛まで脱毛できますので一番強力です。ヤグレーザーは元々は美容皮膚科で美肌治療やらシミ取りやらいろいろに使われていた方が主流です。

最近はヤグレーザーも脱毛に使うケースがでてきておりますが、簡単にいうとアレキサンドライト<ダイオード<ヤグの順に値段も上がっていきます。また、波長がアレキサンドライト<ダイオード<ヤグの順で長くなっていくので色黒の方でもできるのはヤグやダイオードです。

光(IPLなど)

産毛に効果があり痛みは他よりも低いです。しかし、そもそもの脱毛力が高くない、抜けるまでの時間が微妙にレーザーよりもかかる気がします(経験として)。メリットとして光は美肌のものと同じマシンで波長が違うということが多いので、一応美肌にもなりますよ、みたいな文言が付いている病院もあります。肌が赤くなりにくい=ダウンタイムが≠短いので、私はメンテナンスは光脱毛にしています。

ダイオードレーザー・蓄熱式(メディオスターNeXT PRO、ソプラノなど)

蓄熱式はダイオードレーザーを蓄熱式で打つマシンのことです。メディオスターシリーズなどが有名です。

痛みが弱くそして大きな面積も機械の先端(ヘッド)が大きいため一気に照射できるというメリットがあります。つまり、1回の脱毛にかかる時間が桁違いに速いです。

ただ、これまでのレーザーと違い「毛母細胞」ではなくその上部にあたる「バルジ領域」を照射します。そのためにgoogleの予測変換で「効果がない」という文言が付いてくる場合があり人によっては合わないと感じているようです。仕組みとしては最新式でオススメではあります。

針脱毛

針脱毛は長い歴史を誇る元祖・脱毛です。針で毛根を電気の力で焼灼するという仕組みです。エステなどでは今も針脱毛は行われています。こちらはメリットとして確実に狙った毛を脱毛できる、黒い毛以外にも反応ができるというメリットがあります。半面、1本1本なので大変、痛い、血液検査が必要というデメリットがあります。

白髪を脱毛したいとかレーザーで落ちきれなかったものをとるにはいいのですが、2019年の今(脱毛を最初からするのに)わざわざ選ぶメリットは余りありません。あくまで、ある程度やってから抜けないところをこだわりたい人向けだと私は思います。

毛周期

「もうしゅうき」と読みます。脱毛をすると小学生の頃のような肌にすぐ戻れるわけではありません。

ひげ脱毛であれば、まず、1週間後ぐらいをピークにひげが濃くなったように見えます。これは軟毛化といって、毛が柔らかくなり髭剃りなどでもそりにくくなります。2週間ぐらいすると毛が抜け落ちてきます。ここで一度キレイになるのですが…。

そう表面に生えているひげというのは一部なのですね。眠っていた毛がでてきて2か月もすれば元通りになります。なので目安として2-3カ月に一度が病院へ行く目安になります。上記のイラストのような感じですね。

毎日や毎月というのはちょっと贅沢な使い方、その分効果が劇的に高まることはありません。

脱毛に通う回数

だいたいの回数目安ですが、ひげが薄い人で10回、濃い人で20回ぐらい、体毛は5~10回といったところでしょうか?ひげとVIOは特にしつこいです、そして特別痛いです。

つまり、毛がある人がなくなるまでに合計で2-3年は脱毛にかかってしまうわけです。

毎年夏になると、脇脱毛などの宣伝が盛んになりますが、冬から始めたほうがいいに決まっているわけですね(笑)。

次回は病院選びのポイントやお勧めの病院を紹介します。

NAO の記事

NAO の他の記事はこちらから

RECOMMENDED

乙女塾のメンバーのオススメ。読んでね!

top