知花梨花さんが語る「トランスと自分自身のあり方」

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知花梨花さんは女優、看護師という2つの顔を持つ。当塾代表の西原さつきとは、BSスカパー「プリティウーMEN」で共演した仲でもある。8月の交流会で登場する彼女の素顔に迫る。

ーー看護師兼女優ということですが、看護師の資格をとろうとしたきっかけを教えてください。

元々現実的な性格で、 演劇をやりたいと思ってたんですが、すぐに食べていけないのはわかっていて資格を取ろうと思いました。

人の役に立てる、人と接する仕事で、需要がある仕事ってなんだろうで考えついたのが看護師でした。

自分自身がGIDであったため医療者と言う立場で、客観視したいと思ったのもきっかけの一つです。

ーー「LGBT」という単語が一般社会に浸透してきたと個人的には感じるのですが、実際、現場で何か感じることはありますか?

 

現実的に見ても、MTFに関してはまだまだというところですね。特に、会社の理解を得られることが少なく、ホルモンを打てるだけで精一杯の人は多いですね。

ーーLGBT当事者の方で看護師ということは、これからトランスをしようという人に非常に心強いと思うのですが、そのあたりで心掛けていることやアドバイスがあれば教えてください。

トランスジェンダーは移行するにあたって治療を行います。それは、身体に大きな負担がかかります。そういった面では私の知識は少しでも役に立つのかなと思います。

ーーよく女性化を急ぐあまり、ホルモンを大量に投与する人などがいます。それについて当事者兼看護師としてこれだけは気を付けて欲しいとか思うことはありますか?

ネットに様々な情報があり、例えば当事者が「こんなペースで治療してこうなりました」的な内容のブログがありますよね。「自分も同じようにしたらそうなれるのでは?」と思いがちですが、個々の身体の大きさや環境などで変わってくるので自分に合った治療を進めて欲しいです。

 

それは、自分の感覚ではなく、採血など根拠を持って見て行くことが大切だと思います。

ネットが普及して自分自身で過度な治療をする人も増えている中で安全な女性化を見失っている人が多いのではと思います。そのあたりも日々当事者の方と向き合っています。
心理学も学んでいたのでその観点からも全てのセクシャリティの人の力になれればと思います。

ーー今度は当事者としての話をお聞かせください。実際に、ご自身がトランスするにあたり、苦労した点を教えてください。

物心ついた頃には認識してました。しかし、鹿児島県出身と田舎育ちであり、また、人目が気になる性格だったので、そもそものスタートが25際の終わり頃と遅れました。

とりあえず焦らないこと、周りと比べてしまったり色々と考えることが多いですが、自分のペース、経済力などを考えてやっていかないと本末転倒になってしまうと考えていました。

実際、大変だったのは以下の問題でした。「金銭的な問題(治療や移行にはかなりのお金がかかる)」、「トイレ事情(いつから女性トイレを使うのか悩んだ)」、「旅行(海外旅行の審査で脱がされそうになった、温泉行きたい!けど行けない問題とか)、「仕事(私は同じ職場でトランスしたので、更衣室、トイレの問題など)」です。


ーートランス界隈の中では、スタート年齢が遅いことをハンデと思う方が多く、いかに早く診察や治療が早くできたかという部分が強調されてしまう側面があると思います。実際に、遅く始めた方へ最初にやったほうがいいことやアドバイスがあれば教えてください。

できない事より少しずつできる努力を積み重ねることでしょうか。お肌の土台づくりとか、メイクの練習、ホルモンに頼らずにいかに自分らしくなれるかを見つけられると良いと思います。

そして、ホルモンに過剰な期待をしない。これは大切な事だと思います。

ーーご自身の経験から、パスするための秘訣や女性として美しさを保つために心がけていることはありますか?
まずは、女性のいる環境に身を置くことです。 女性と接するの事で自分の思う女性像とのギャップを埋めることができます。

また、メイクの流行や服の流行色などには敏感になるとよいと思います。その中で自分の個性を見つけることも大切です。好きな服より似合う服を選ぶ、どうしてもガーリーな服を着たくなるけどそこは客観視して着ることができると尚良いでしょう。不自然なガーリーさはパス度を下げます。

何よりも内面からの変化が1番の鍵だと思います。例えば、「バレたらどうしよう」と考えるよりもバレることを恐れない。「私は私」と思うことでオドオドしなくなりました。嫌なことを考える時間を楽しいことに当てたり、自分のいいところを探す努力をしています。

最後に、五感で女性的なものを感じることです。「見るもの、触れるもの、聞くもの、香るもの、食べるもの」なるべく女性的なものを取り入れるようにしてます。


ーーもう1つの顔である女優業をやろうとした経緯や、ご自身の目標などがあれば教えてください。

オードリー・ヘップバーンに感銘を受けたのが最初!元々日本舞踊をやっていて、表現することで自分を保ってました。そんな時にであったのが「ローマの休日」、白黒の世界に引き込まれて女優って凄いと思いました。またその物語の中では”生まれてから死ぬまで女性で居られることが何よりの魅力”だと感じました。

今後はさつきさんが出場したミスインターナショナルクイーンの挑戦と女性役を貰える女優になること。そして、知識を広げて色んな視野で物事を見れる女性になりたいと思ってます。

知花梨花

PROFILE: 1989年、鹿児島県生まれ。幼少期から看護師専門学校卒業後の21歳まで、緑豊かな奄美大島で過ごす。上京後は看護師兼、女優として活動。BSスカパー「プリティウーMEN」では当塾代表の西原さつきと共演した。

twitter: https://twitter.com/lica_chiba

Instagram: https://www.instagram.com/lica_0318/

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