乙女塾は東京トランスマーチ2023への参加を辞退し、またTransgender Japan(TGJP)への賛同取り消しを決定いたしました。
先日、同イベントの企画内容が変更になったことを受け、マーチのみが行われることを乙女塾公式サイトにて発表をいたしました。
東京トランスマーチ2023運営団体「TransgernderJapan（以下、TGJP）」は公式サイト上で「安全対策が不十分である点」を理由にステージ企画やブース企画が中止になる旨を説明しておりました。しかし、その後X（旧twitter）ではTGJP運営内部で起きたとされている性加害問題についての投稿が連日見受けられ、それに伴い賛同やマーチへの参加を取り下げる団体が複数現れる事態となりました。
それに伴いTGJPサイドからの発信が数日間行われなかったため、乙女塾運営部から当該の内容についてTGJPメンバーへの連絡を行い状況の確認を行いました。TGJPメンバーからは「SNSにて発信されている内容は、事実と異なる部分がある」という回答を受けました。騒動となっている性加害の部分に関しては当事者間での出来事ということもあり、外部の我々にとっては明瞭ではない状況も多く、その詳細について現状では伺い知ることは出来ません。しかし性加害はあらゆる状況において絶対に許さる行為ではありません。そして「性被害を受けたと感じる方がいる」という事実は重く受け止めなければなりません。また心から参加を楽しみにし、そのためにスケジュールを調整していた参加者や賛同団体の皆さまなど、当日に向けてあらゆる準備を進めていた方が多くいらっしゃるこの状況において、TGJPが主催として全体を見つめる視点に欠けていた印象も否めません。
乙女塾は昨年開催された、東京トランスマーチ2022にて同イベントに初めて参加をいたしました。その際はステージ、物販ブース、フロート車と多くの企画に参加させて頂き、我々としても大きな成長の機会を得られたイベントでした。そのため今年度も参加のお誘い頂いた際は、多くのトランスジェンダー当事者の希望となるようなイベントにしようと乙女塾運営部一同、みな心が躍りました。今年の7月から準備に入り約4ヶ月の間、運営部では当日に向けて本年度はより入念にと準備を重ね、少しでも何かみなさんのお力になれるよう尽力して参りました。国内でトランスジェンダーに焦点が当たるイベント等はまだあまり数が多いとは言えず、そのため「トランスマーチ」という活動内容そのものには大きな意味があり、今までの活動には敬意を表明いたします。
しかし「今回の一連の騒動に関して対応が不十分に感じる点」「乙女塾として参加してくれる方を充分に安心させてあげる状況にないこと」「（これ以上の変更が起きた際の）我々のスケジュール対応の限界」を感じ、大変残念でありますが賛同取り下げと東京トランスマーチ2023への参加を辞退する決意するに至りました。このような判断となってしまうことは、マーチへの参加を楽しみにしていた方々に大変申し訳ない気持ちです。
改めて謝罪いたします。本当に申し訳ございませんでした。
乙女塾が掲げるキャッチコピーは「明日にかける魔法」です。これは乙女塾へ足を運んでくれた方、インターネットなどを通じて我々を知ってくださった方々が、少しでも魔法にかかったように、その人の明日が幸せになれるようにという願いを込めております。そして、その裏側にあるテーマは「平和」と「平等」です。今まさに時代の変わり目に立たされ向き合っているトランスジェンダー当事者のみなさまの毎日が、平和で、穏やかで、人としての喜びを等しく手に入れることが出来るよう、乙女塾はこれからも祈り、活動を続けます。
そして本件に関わる全ての人たちにもいつか、平穏と幸せが訪れる日を切に願っております。
乙女塾運営部一同
