自分が何者かわからないあなたへ

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    乙女塾

13日はオンラインの説明会です。その中にはこの問題にぶちあたる方がいるのではないかと思うので激励の意味で書いておきます。

自分が性同一性障害(GID)だと感じたら皆さんはまずどのような行動を起こすでしょうか。

現在の正規ルートではジェンダークリニックで診察を受け自分史などを書き性同一性障害の診断書をもらうのに数か月から数年、その後にホルモン治療を開始という過程が多いように思えます。そして、それに従っている方が多い印象があります。

ところがジェンダークリニックといっても様々です。生徒さんの中には診断書を何年たっても出してくれないという話も聞きますし、数分で診断書を出してくれる病院も存在します。

つまり、診断書1つとっても匙加減は結構違います。


乙女塾に来る人の中には一定数「自分はもしかしたらGIDかもしれない」「女性として暮らしたいがホルモンや手術は考えていない」「女性が好きなのだが女性になりたい」といった人たちがいます。

私自身も乙女塾や世の中で様々な当事者と接することでトランスジェンダー、GIDの中に思った以上に多様さがあることを知りました。

当事者のグループ内ではどうしてもヒエラルキーがあって「物心ついたときから性別に違和感があり第二次性徴に苦悩して10代中盤からホルモンを投与が至高」とか「埋没こそ正義」という価値観を持つ人は少なくないです。

さらに、自分史というのは「GIDとしての定型文」みたいなものがあります。幼少期から違和感があっておままごとや人形遊び、黒いランドセルに違和感を持ち、中学では制服がスカートじゃなくて落ち込んだというような感じでしょうか。

そのため、ジェンダークリニックにいってみたが、自分は幼少期はヒーローものが好きだったとかスポーツの部活をやっていて男らしかったのでGIDとは違うのではないか、とかいろいろ悩む方も多いそうです。

  • 部活は野球部だった、ラグビー部だった。
  • 仕事の時は男性で過ごしている。
  • 妻、子供と合うときだけは父親をやっている。
  • 妻とは性別変更等の都合上離婚したが同居して仲良くやっている。
  • 恋愛対象は女性。
  • 時代が許さなかったので虚勢をはって男性として過ごしてきた
  • 女性と結婚や付き合った経験があるが今は彼氏や旦那さんがいる。
  • 中性的な方が良いので男性に戻ったわけではないがそっちで過ごしている。
  • 趣味が高じて女性になった。
  • 筋トレが好きなので首から下はバッキバキ。

彼女たちは特例ではありません。こういうグループが存在しますし、一口にやれGIDだmtfだといっても千差万別なんです。でも、外から見ればみんな「おんなじ」です。

身もふたもなく言えば大事なことは他人がどう思おうが「自分が何になりたいか」です。その「何」が女性として24時間過ごすなのか、SRSして女性として就職するのが目標なのか、週末だけ女性の恰好をすれば満足なのかは今の時点ではわからないかもしれません。やらないうちはわらかなくていいんじゃないでしょうか。

乙女塾の良いところはスキルの獲得だということです。仮にトランスをしないという選択をしても料理ができる、広い声域がある、スキンケアで肌が整うということは生活を豊かにします。レッスンはSRSやホルモン治療と違って後戻りできないものではありません。

正直なところ自分が何者なのかというのは自分にもわからないのだと思います。私の知っている人でトランスした後戻った人やさらにもう一度女性になった人もいます。後から考えが変わってしまうこともあるんです。何が何だかわかりませんが、その人が幸せならそれでいいんだと思います。

乙女塾の説明会に来ているという時点で、来れないが悩んでいる「潜在層」が自分の下に数百名、数千名いると思ってください。その時点であなたは行動を起こせた人です。勇気を出してきてくださってありがとうございます。

大事なことは今「女性の声を出してみたい」、「女性の姿で暮らしてみたい」「料理ができる良い奥さん風になりたい」といった欲求に素直に従うことじゃないかと思います。やってみた結果、それが快適なのかやっぱり違ったなのかはできるようになったときに自分にもう一度問うてみてください。

そう考えると「ちょっと気楽にレッスンを受けてみよう」という気持ちになるかなと思って記事を書きました。

乙女塾は説明会をやっているからといっても必ず入会しなければいけないものでも、「毎日来てください学費は200万です」みたいな学校でもありません。肩肘はらずに気軽にご入会、レッスンへの参加をお待ちしています。

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