2019年に人類の肌悩みは0に?化粧品業界が狙う“第二の皮膚”

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me27日、花王が素晴らしいプレスリリースをした。

プレスリリースによると、

花王株式会社(社長・澤田道隆)は、直径がサブミクロンの極細繊維を肌に直接噴きつけることで、軽く、やわらかく、自然な積層型極薄膜を肌表面につくる「Fine Fiber(ファインファイバー)技術」を開発しました。
この技術を花王が展開する多様な製剤と組み合わせて用いることで、スキンケアやメイクといった化粧品の領域において、これまでの常識を超える新たな提案の可能性が見えてきました。将来的には、治療領域への応用も視野に入れ、研究を進めています。
なお、本研究内容は、今後、繊維工学や皮膚科学、化粧品科学等の関連学会での発表を予定しています。

と記載されている。


何のこっちゃという方に簡単にまとめれば、極細の糸を使ったファインファイバー技術というものを使い自分の肌の上に薄い膜を張りそれをメイクやスキンケアに応用するというものだ。

動画を見て欲しい、肌の表面に薄い膜が貼られているのがわかるだろうか。

ファインファイバー技術とは、小型の専用装置にセットした化粧品用のポリマー溶液を、装置のノズルを通して肌に直接噴射することで、肌表面に極細繊維からなる積層型極薄膜を形成する技術のことだという。この技術を用いることで、誰でも簡単に、身体中のさまざまな部位の三次元形状や面積に合わせた膜を、肌表面に自在に形成できるようになるのだとか。

つまり、今まで肌の凸凹、毛穴の開き、にきび後、シミ、あざといったトラブルを隠すにはメイクのテクニックと知識が必要であった。また、正直に言えばそうしたトラブルがある人が赤ん坊のような肌になるかといえばそうではなかった。それがこのファインファイバー技術1つで簡単に100%に近く隠れるのではないか?という期待感につながる。

ちなみに、ファインファイバーは極細の糸で元々はCDのスリーブなどにも使われている“不織布”から目を付けてそれを技術開発したのだからすごいものだ。


私はいけなかったのだがメールに届いていたリリース資料によると、もうすでにファインファイバー技術を体験できるスペースがあったそうで、「透明で、境目もなくつけていることが本当にわからないです」「つけたところを動かしても、違和感がないです」と言う感想があがったそうで、デメリットになりそうな箇所を払しょくしているのだとか。

第二の皮膚技術は開発競争が進んでおり、花王に先んじて資生堂も“塗る”皮膚技術を1月に発表をしている。これは専用のクリームの上に乳液を重ねるとそれが第二の皮膚として肌へ密着して凸凹などを隠すのだという。

トランスジェンダーは性別を変えるということもあり一番苦労するのは肌という方も少なくない。夜ならば肌悩みを隠せても太陽光の下では透けてしまうこともあり、昼間の外出はトランスジェンダーについての最初の壁となる。肌の良しあしが自信のなさにつながってしまうのが現状だ。また、皮膚で苦しむ病気などの方へ向けた医療的な分野にも応用がきくのではないだろうか。

こうした次元を一つ越えるような開発は5年、10年というスパンで考えないと杞憂に終わってしまうことが多い。ところが、今回の花王の発表は2019年にも製品化、資生堂も「ビジョン2020」という中期スパンでのビジネス戦略の一環で行われている。東京五輪の頃には化粧品革命が起きていても不思議ではないだろう。

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