日曜日のレッスン前の朝の時間をいかして、「GID学会 教育系コーディネーター」の試験を受けてきました(そして、無事合格いたしました)。
同コーディネーターはここ数年始まった新しい資格で、「医療系コーディネーター」「教育系コーディネーター」の2つがあります。GID学会の公式サイトによると、それぞれは以下のように定義されています。
医療系コーディネーター
GID(性同一性障害)学会 医療系コーディネーターは,医療・看護・心理等に関連する
活動を通して,性同一性障害当事者の福祉に貢献する.また,性同一性障害当事者の抱え
る各種の課題に対して,自ら支援するとともに,社会に対して啓発,情報提供を行う指導
的役割を担う.
教育系コーディネーター
GID(性同一性障害)学会 教育系コーディネーターは,学校等の現場において,性別違
和感を持つ児童,生徒,学生等の福祉に貢献する.また,性同一性障害当事者の抱える各
種の課題に対して,自ら支援するとともに,社会に対して啓発,情報提供を行う指導的役
割を担う.
とても素晴らしい価値のある資格だと考えておりますが、東京会場にいたのは両試験合わせてわずか数名…。
LGBT法案が骨抜きになる中で、学校でのLGBTQ+支援の文章も大幅に削られました。今こそ、若い人たちへの支援は急務なのではないかと思いこの記事を作成させていただきます。
今回はGID学会 医療系コーディネーター、教育系コーディネーターという資格についてです。
医療系コーディネーター、教育系コーディネーターの受験資格
GID学会のwebサイトでは「資格(医師,心理職,看護師等の医療関係職,教員,養護教諭,大学教員,弁護士等)をお持ちの方で,GID学会員」と記載があります。
つまり、医療系コーディネーターは看護師、臨床心理士、医師などの病院現場での資格が、教育系コーディネーターは学校現場での資格(教職免許)を所有していることが条件になっています。
もちろんGID学会員である必要もあります。
私はたまたま以前GID学会で講演した縁から入会しており、教員免許を持っているので受験資格を保有しておりました。
試験受験までの道のり
エキスパート研修会の受講
試験を受験するには、まず、年に数回ある「エキスパート研修会」を通してオンライン(ZOOM)で講座をリアルタイム受講し、単位を取得することが求められます。
私は第一回のエキスパート研修会から参加したのですが、当時は数十名を超える多くの人数が受講しておりその中では知った顔も複数ありました。
医療系、教育系共に一緒の項目が多いものの、1度で単位取得は埋まりません。年に何度か受講する必要があります。つまり、資格取得までには1,2年は最低でもかかることになります。
2023年4月までに18回開催されていますから、諦めることなく受講をしていければ1,2度欠席をしても資格取得は可能ではないかと思います。
GID学会への出席
次に過去のGID学会の出席が求められます。過去5年間に3回以上の参加が必要で私は申請当時ギリギリでした。
現場での経験
医療系コーディネーターは「20名以上の性同一性障害当事者への医療支援の経験(支援チームでの支援も含む),又は,判定会議での検討に参加」、教育系コーディネーターは「1例以上の性同一性障害当事者への対応・支援・助言の経験(支援チームへの参加を含む),且つ,3件以上の性の多様性に関する教育等の経験」が必要です。
これは、乙女塾の現場がまさにそれにあたりますし、大学などでゲストスピーカーをやっていた経験がいかされました。
講演の経験
次に講演の経験が求められます。
「性同一性障害に関連する学会報告・講演会の演者1回以上の経験,または,性同一性障害に関連する著作(総説,著書,論文など)があることが望ましい(必須ではない)」
これは運よくGID学会で発表経験があるほか、講演などをたまにやっていたことで満たすことができました。
資格の有無
医療系コーディネーターの場合は、「看護師,助産師,保健師,心理士の資格,又は,それに準じる資格を持ち、臨床経験を持つ」。教育系コーディネーターの場合は、「教員免許の所持,又は,学校(大学等を含む),教育委員会等の教育関連機関における勤務の経験」が必要です。
私は紛失してしまった教員免許の賞状を再発行することになりました(汗)。
以上の条件を満たすと、最後の「エキスパート研修会から2年以内」に試験を受講することができます。
次の記事ではいったいどんな試験なのか?お届けいたします。