女性らしい声を出そうとして最初によくあることが「裏声」で話すことです。
裏声は「うらごえ」と読みます。地声から裏返った声のことです。高い声を出そうとすると途中で喉が“違う”感じになりますよね。これが裏声です。具体的に表現すると、声帯の筋肉は少し硬くなり振動は停止していますが、声帯粘膜(せいたいねんまく)は振動した状態で出ている声です。
地声と裏声の違い
地声とは声帯が振動する時、左右のひだが全体的にくっつく状態のことを表します。この時にくっつく面積が大きいので、太く強い声になります。
それに対して 裏声とは声帯が振動する時、くっつく面積が小さいので、前の方だけ左右のひだがくっついた状態になっています。つまり、この部分だけが吐く息で震える音のことを裏声と呼んでいます。
レッスンでも扱う裏声
乙女塾では、実はこの裏声を大切に扱っています。ボイスレッスンや歌レッスンの中でも、らるべく積極的に裏声を使えるように練習メニューを組み立てています。
ただ女声を出したいと考えた場合に、女性の声=高い声と考えて、裏声のみで話す人が一定数いらっしゃいます。裏声は大切ですが、それのみで話してしまうと、聞き取りづらい、声が不自然に聞こえるため、注意が必要です。
裏声は悪なの?
また裏声を侮蔑的な表現として扱う人もいらっしゃいます。そのため、裏声は「絶対悪」のように捉える方も少なくありません。
ただ、現代社会では普通の歌手でも裏声は一部ファルセットやヘッドボイスなど歌声の技術に使われています。歌手のADOさんの裏声なんかはとても美しいですよね。
歌レッスンでも、女性は会話の中で普通に裏声も使っていることを説明しています。
大切なのは裏声と地声のバランスです。一度ご自身でも調整してみてくださいね。