自己申告で性別変更が行える国一覧(ヨーロッパの法整備編)

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22日、ヨーロッパで大きな動きがありました。スペイン、そしてスコットランドが法案を変更、自己申告で性別を変更することができる法案が可決されたのです。

それぞれの国で若干の違いはあれど、ヨーロッパでは今年自己申告で性別を変えられるような動きが大きく進みました。今回はその一覧と内容をみてみましょう。

スペイン

これまで
・性別を変更するには、性同一性障害の診断証明と2年間のホルモン治療、裁判所による承認が必要。

今後の見通し(この法案は現在、下院まで可決されており、数週間以内に上院を通過するとみられています)
・16歳以上なら身分証明書と自己申告のみで変更を認める。
・12歳から性別変更が可能で、15歳以下については親の同意などが条件。
・LGBTQ+に対して性的指向を変える「転向療法」の禁止。
・職場での性的少数者(LGBTQ+)への差別禁止。

スコットランド

これまで
・性別違和の診断書が必要
・ジェンダー認定証明書(GRC)の申請は18歳から
・新たな性別で2年以上暮らしていること
など

2021年8月12日発表
・学校での性別や名前は親の同意なく自己申告で変更ができる

今後(2022年12月22日法案が可決)
・性別変更に必要なジェンダー認定証明書(GRC)に申請できる年齢を16歳に引き下げ。
・新たな性別で3カ月暮らしていること、16-17歳の場合は6カ月
・自己申告での変更が可能
・再度性別を戻すことも可能
・申請を取りやめられる3ヵ月間の「熟考期間」を設ける
・虚偽の申告をした者に最長2年間の禁錮刑

ドイツ

これまで
・改名と性別の変更は、心理療法士など専門家2名による報告書を裁判所に提出する。

今後の見通し(2022年6月30日方針の発表)
・成人は地元の登記所で名前や性別の変更を自己申告する。
・15歳未満の未成年者も、保護者の許可があれば同じように変更が可能。

スイス

これまで
・申請書類の提出
・医学的な証明の提出
・手数料は数百フラン

2022年1月より
・戸籍役場で自己申告(性別違和のため戸籍上の性別を変更したい旨を口頭で説明)
・外国人は大使館で自己申告
・手数料を75フラン(約10,000円)に引き下げ

デンマーク

LGBTQ+先進国として知られており、パートナーシップ、同性婚、トランスジェンダーや同性愛を疾患から外すなどの取り組みをおこなっちる。

これまで
・不妊の状態であること
・性別適合手術を行っていること
など

2014年より
・成人(18歳以上)であれば、オンライン申請が可能。半年間の「熟慮期間」の後、性別を変更できる。

ノルウェー

デンマークと並びLGBTQ+先進国として知られています。こちらも2008年に同性婚を認めるなど早い段階でのLGBTQ+への政策が行われています。

これまで
・性別適合手術を行っている
など

2016年6月6日法案可決
・16歳以上であれば自己申告により性別変更が可能。
・6歳から16歳未満の場合は、親権を持つ者のうち一人または双方と共に申請。
・6歳以下の場合は加えて、自らの意見を述べることが必要。さらに先天的に性別が不明瞭な場合のみ対応され、医学的証明書の提出も求められる。

アイルランド

2015年より
・18歳以上は診断書なしで性別変更が可能
・16歳以上18歳未満は、両親の同意、医師による診断書が必要

フランス

2016年より
・成年および解放された未成年者は性別変更が診断書なしで可能。ただし、性別違和である事実、実績を自分で資料として提出する必要

マルタ

・診断書は不要
・民法上の成年年齢は18歳だが、性別変更に関しては16歳以上であれば成年とみなし変更が可能

まとめ、性別変更は3つのモデルがある

これ以外にもベルギー、ポルトガル、ギリシャ、ルクセンブルクでは医師による診断書がなしで変更が可能です。

ヨーロッパでは性別違和に関して以下の3つのモデルで考えられてきました。1つは「自己申告」、「診断書」、「手術(性別適合or不妊)」の3つです。しかし、手術に関しては当事者の経済的・身体的負担が大きいこと。子供を望む権利の搾取であることなどが問題視されていました。

日本でも今月7日、最高裁で「トランスジェンダーの性別変更に手術が必要なのは違憲なのではないか」と2019年に合憲と判断された箇所が変更の方針になっています。

そこで「診断書」ベースか「自己申告」ベースかという形になりますが、欧州では一気に自己申告ベースへと変更になっています。

一部フェミニストの方からは「自己申告」によって女性のエリアに入るために性別変更を行うのでは?とか女性の権利が脅かされるのでは?といった見方がでていますが、これまでのところ導入された国では大きな事件にはなっていないようです。

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