少し落ち着いた。
何だか不思議な気分だ。
色んな事を思い出す。
朝の澄んだ空気とか
きらきら光る夕日とか
暑い日差しのせいで流れる汗とか
夜に見える他の家々の灯りとか
車がよく通る交差点とか
細くて狭い裏路地とか
ずっと買い手のない空き地の長く伸びた雑草とか
放課後のグランドから聞こえてくる掛け声とか
黒板消しの匂いとか
自転車のブレーキ音とか
初めて買った洋楽のCDとか
通学路の急な坂道に咲く桜とか
同じ方向を向いてる向日葵の畑とか
地面まで黄色いいちょうの並木道とか
冬に白くなる溜め息とか
寒い日に食べる肉まんから出る湯気とか
飼っていた犬の鳴き声とか
支えてくれた人達の顔とか
たくさん、たくさん
思い出す。
(この記事は2013年に西原さつきが公開したSRSの記録を2021年バージョンとして加筆修正を加え再掲載しております)