乙女塾も初めて3年半が経つのですが、そうすると進行度の高い生徒さんは傍目に見てもかなりレベルが上がっている方が多いです。一方で、納得がいかない生徒さんもでてきます。そう、女の子の見た目になった、声も出せる、だけどこれって自分が思い描いていたのと違う…というやつです。
そこで、私自身の講師歴・経験談から「理想を追い求めるのはほどほどにした方が良いかもしれないポイント」をまとめてみました。
1.声
日本人女子の声は世界で一番高いというデータがあるほどです。250ヘルツぐらいが平均で、ネコナデ声の時は320ヘルツぐらいである、という説もあります。
で、悩める人が望む声というのは「女性声優」の其れで、それは非常に高く彼女たち声優の地声でもないんですよね。女性は女性同士の声や普段はそこまで声を作っていないのですが、我々が声のレベルがとても高いと思っていても希望するのは先のように「余所行きの声であったり」母親がいきなりトーンをあげる「電話口で見るアレ」だったりします。
それは理想の可愛い声かもしれませんが、そうでなくても普通の女性の声ってそんなもんというか。セクシーだったりキュートだったりするだけが女性の声ではないわけで。
ちなみにドイツだと190ヘルツ平均ぐらいなのでこれは日本人男性の高い声とあまり変わりがありません。
誰だって花澤香菜の声になって恋愛サーキュレーションを歌いたいですよ。でも、それができないから花澤香菜は花澤香菜なんですよね。
2.髭
髭脱毛を10回ぐらいすると髭はなくなるのですが、ひげが元々生えていた場所が「何となく青い」と思う方は多いです。
私もそうで、半年ぐらいはオレンジのコントロールカラーで隠していました。
これは、女性というよりは髭が生えていなかった「小学生の頃の自分」のような真っ白い肌にはならないんですね。
よく観察してほしいのですが、女性でも鼻の下は青い人が結構います。また、あごとか唇回りとか普通に産毛生えている人います。
普通に女性をメイクするときもオレンジを使います。ただ、それは特別な日のメイクの話。
普段は気にしなくてももう髭は生えていませんよ。
オレンジ色って髭が無くなった後もクマだアザだ滅茶苦茶便利なんですよね。一番活躍するカラーなのでどうしても気になるなら引き続きオレンジを使いましょう。
3.胸
漫画とかの影響か女性の胸というと「丸くて」「たわわ」で「谷間ができてー」と思う方は多いと思うんですね。
これは幻想でして、それが実現できているから「グラビア」なりで見せられる胸として成立しているわけです。
日本人の多くは左右離れ気味で谷間ができず、左右のサイズに差が出てしまうこともあります。そして、思った以上にサイズがありません。我々が感じている胸らしい胸はDやEカップでAカップとかのレベルではちょっと手をあげたり寝てしまえばないも同然になってしまいます。(アメリカと日本でカップの基準が違うんですね)
これにトランス特有の事情が加わります。胸板が厚いとか肩幅が広いとか乳輪が小さい場合が多いとかですね。
私自身、今まで100~500mlまで様々な容量で試したことがありますが、ものによりますが大胸筋を鍛えた人みたいになってしまったり、理想とは遠かったです。
4.全体
たまにある勘違いが、女性ホルモンを飲むと「毛が生えなくなりor薄くなり」「声が高くなる」「女らしい顔になる」「胸が大きくなる」「髪が生える」といった変化です。
毛は細くなるケースあれど生えます、声は変わりません、顔は脂肪の配置が変わりますが個人差あり、胸も個人差ありです。結局は、個人差ありですからあまり期待しない方が良いです。
期待しなければ、変わったらラッキー!って思えるじゃないですか。
ただ、やっている方は明らかに肌のキメというか触り心地が滑らかで滑りが良くメイクの際に気が付きます。また、毛質が男女違うのでこれもレッスン中にセットしているときに分かるポイントで、髪の毛のパス度は上がると思います。ただ、失われた毛根が戻るわけではないので注意です。
以上4つのポイントを紹介しました。それを知ってなお理想を追い求めるもよし、こんなもんかで他に楽しみを見つけるもよしです。ただ、自分が思っているよりあなたはもっと女子なんです。レベルの高い若い子や芸能人と比較する前に女子をたくさん観察してみてくださいね。