17日、ミスインターナショナルクィーン(Miss International Queen)の日本大会が東京都内で開かれた。3月にタイで行われる世界大会の予選となっており、多数の応募者から書類審査で選ばれた12名がエントリーした。
当塾のボイスレッスン 担当西原さつきは2015年大会でフォトジェニック賞を受賞したが、それ以外にもファッションポジウムでもご一緒させていただいた鈴木ゆまさん、たけうち亜美さん、2009年大会でチャンピオンに輝いたはるな愛さんなどが過去に大会に出場している。
しかし、日本大会という名で予選が開かれることはあまりなく、書類を送って選ばれた人が本大会へ進むというのがこれまでだった。
審査員にカルーセル麻紀さんら、司会にはるな愛さんらと生きる伝説も登場し、会場は多いに沸いた。
大会はドレス審査、水着審査、パフォーマンス審査があり上位3名が決勝進出。決勝ではスピーチを行い上位2名がタイへの切符をつかむ。
大会の合間合間には演劇やショーが開かれ、飽きさせない作りになっていた。
書類審査を通過した多くの出場者がショーパブなど飲食、水商売の経験豊富な方々で、一部が昼間女性として働いているOLであったり大学生であった。いずれも圧倒的な美貌と経歴を兼ね備えた精鋭揃いと言ってよいだろう。
カルーセル麻紀さんが「観客席も化け物揃い」と評した通り、客席はトランスジェンダーのオールスターといった豪華すぎる陣容。出勤前のドレスにきっちりメイクの方も少なくなかった。中には来年以降の下見のために来たという方も。
パフォーマンス審査での楓さん、ダンサーを従え表現した。
乙女塾からはOGの楓さんがエントリー。大学院生という立場での挑戦で、実は乙女塾でも特別レッスンを行うなど微力ながら応援を行っていた。少しでも力になれただろうか?
優勝は3番のVANさんが輝いた。優勝したシーンでも身体の曲線美を感じさせる立ち姿はさすがチャンピオンだ。また、元ヘアメイクということもあり、ポージング、スタイルに加えて自分のステージ映えをわかっている印象を受けた。割とマットにしあげる方が多い中で、ツヤッツヤッな肌が目をひいた。
また、準優勝の11番白川由美子さんがタイへの切符をつかんだ。ドレス姿はさつきの過去の姿を少し彷彿とさせた。まるでララァの魂に引き寄せられたシャアのような気分になった。
また、3位に1番の朝比奈輝空さん(集合写真右)、タレントの7番ゆしんさん、12番星鶴心渚さんが特別賞を受賞するなど合計で5名の方々が表彰された。
選ばれなかったメンバーもレベルは非常に高く、特にステージパフォーマンスではショーパブ経験者は1日の長があった。日頃、ウォーキングやダンスで鍛えているのだろう。
話を聞くとみんな運動をすることで鍛える一方で、女らしい体型を維持するようにうまく美容医療などでコントロールしたりしているという。
平たく言うと女の色気みたいなのがにじみ出ており成熟度が高かった。特に30代組は年齢制限もある中で「最後のチャンス」という方も少なくなく、その経験を見せつけていた。
一方で、そうした方々に混ざる一般職組はトランスジェンダーの希望にもなりえたと思う。こうした人たちの多くは「書類審査合格後2-3週間しか練習をとることができない」と言う中、大観衆を前に果敢に戦った。中にはセルフメイクであったり、前日にようやくメイクをしてくれる人を見つけたという方もいた。
それでも、その誰もが顔には笑顔があふれ、身体は鍛えられていた。その覚悟があるからこそ、社会でも一人の女性として戦っているのだと私には見えた。
本日はMiss International Queenの取材???? 公式サイトの更新が止まっているので、過去の出場者を見ると ・前髪なし ・髪は染めない ・眼と眉の距離が近め ・スモーキーアイズ ・アイライン重視、まつ毛密度高 ・… https://t.co/Rt6MuCTkqv
取材前に、世界大会のメイクを分析して、このようなツイートをしたのだが、日本大会ではきっちりとした眉毛に赤リップの方が多かった。
こう考えると、普段顔を突き合わせている西原さつきの何と偉大なことよ(笑)。さつきは水商売経験もなく、予選大会もない中でいきなり世界大会を戦った。普通であれば、ダンスやパフォーマンスをこなすことすらままならないのがわかるだろう。
次に、審査員の口の悪いこと、悪いこと(誉め言葉)。ずばずば「声がおじさんだね」「ダンスが下手すぎる」「韓国人とどう区別をつけるのか?」とかいうものだから、まるでおすぎとピーコのファッションチェックを受けているような気分になる。何せ出場していない私にさえドン小西さんが開口一番「声が低い」と言ってくるのだ(笑)。いや、存在を認識してくれてありがとう…。
そうした苦境をどう乗り切るのかもまたMIQの試練なのだ。何ともすごい大会だ。そんなMIQの昨年の覇者ジェニファーとMIQを主催するCEOのアリサに話を伺った。次回、こうご期待!!
リポート:なお(@ona_co)、撮影:あきら TOKYO(@akira_tokyo)