「“忘れ物が多い大人”が社会でどうやって働いているか」#2

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    乙女塾

〜気をつけてること・やっている工夫 編〜

はじめに

「忘れ物が多い」「言ったことをすぐ忘れる」「確認ばかりしてしまう」

そんな自分にずっとモヤモヤしていました。

「なんで私だけこんなに忘れるの?」

「また同じこと聞いちゃった…」

自分が“ダメな人”みたいに思えて、よく落ち込んでいました。

でもある時ふと、「私は怠けているんじゃなくて、“そういう特性”を持っているだけなのかもしれない」と気づいたんです。

そこから少しずつ、自分に合ったやり方を探すようになりました。

社会に出てから困ったこと

正直、社会に出てからの方が困る場面は多かったかもしれません。

たとえば、サロンの鍵の閉め忘れ。

一度外に出たのに、「あれ?閉めたっけ?」と不安になって、エレベーターホールと玄関を何往復もすることがよくあります。

タスクも、「あれ?何しようとしてたんだっけ?」とやるべきことを忘れたことすら忘れてしまうことがあります。

体は動いているのに、頭の中ではもう真っ白。空白になっているんです。

同じことを何度も聞いたり、相手に伝えたりしてしまうこともよくあります。

そういうときって、自分が“信頼されなくなるんじゃないか”って不安になるんですよね。

だから余計に「しっかりしなきゃ…」って空回りすることもあります。

「ちゃんとしてるように見える」問題

私の場合は、外から見るとしっかりしているように思われがちです。

というのも、両親が見た目や社会的なルールにとても厳しかったこと、

そして長女として「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーを受けて育ってきたことが影響していると思います。

そのおかげで、表面的には「気配りができる人」「ちゃんとしてる人」と思われることが多いんですが、

実際は抜けやすい・忘れやすい自分とのギャップに苦しんできました。

「期待されてるのに応えられない自分」に、こっそり落ち込むこともしょっちゅうです。

私が実践している工夫と対策

試行錯誤の中で、私なりに見つけてきた“やりやすくする工夫”があります。

全部が正解ではないけれど、誰かの参考になったら嬉しいです。

✅ 【ToDo管理】

  • スマホのリマインダーにすぐ入力

  • カレンダーアプリに「やったこと/やること」をメモ

✅ 【確認癖の対処】

  • 鍵をかけたら、ドアノブを引いて“OK”と声に出す(声に出すことで記憶に残りやすくなる)

  • 書類提出や完了報告は、スマホで写真を撮る or スクショを残すなど、“目で見て確認できる形”にしておく

「本当にやったっけ…?」という不安を減らすために、

視覚と音で確認するルールを“自分なりの儀式”として取り入れるようにしています。

そして目的を完了したら写真もメモもしっかり消去する。

✅ 【できないことは、最初に伝える】

私は「なんでもできる人」ではありません。

だから、苦手なこと・抜けやすいところはあらかじめ伝えておくようにしています。

その上で「こういう場面では、助けてもらえるとありがたい」と伝えるようにしています。

✅ 【伝達ミスを減らすために】

  • 他の人が関わる案件は、要点だけ先に共有

  • 「次に私がやることはこれです」と周囲に宣言する

    → 忘れたときに気づいてもらえる“セーフティ”にもなる

✅ 【話が長くなりがち問題】

私は背景から順を追って話す癖があるので、

  • 最初に「結論」から話す

  • あとは必要な部分だけ、言葉のキャッチボールをしながら補足する

「全部を最初から完璧に伝えなくてもいい」と思えるようになってから、会話も少しラクになりました。

✅ 【やらかしたときの対応】

  • とにかく「すぐ謝る」

  • 正直に伝えて、対応を相談する

取り繕わずに“人として誠実でいる”ことで信頼を取り戻せた経験もあります。

できないことは、“自分の説明書”に書いてあるだけ

「忘れること」はサボっているわけでも、意識が足りないわけでもない。

「何度も確認する」のは、安心するために必要なプロセスなんです。

私にとっては、それが“取扱説明書通りの使い方”みたいなもの。

他の人と同じやり方じゃなくても、自分に合った方法で補っていけば大丈夫。

それに気づいてから、少しずつ自分を責める回数が減ってきました。

終わりに

忘れっぽくても、話が逸れても、集中が続かなくても。

工夫を積み重ねて、私は今も社会の中で“自分らしく”働いています。

いつも完璧じゃないけれど、

「なんとかできてる」「今日もちゃんと生きてる」

そう思える日が少しずつ増えれば、それでいいんだと思います。

この文章が、どこかの誰かの「それ、わかる…」につながったら嬉しいです。

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