SRSを終えた後も、その女性器は一生ダイレーションというケアを続けていかなければなりません。
その厳しさから途中で諦めてしまい、中には手を抜いて休みがちの方も非常に多いです。過去には、インフルエンサーの矢上サラさんが再手術を行ったことを発表しています。
では、ダイレーションをサボってしまうとどうなってしまうのか?今回は、タイの医療アテンド会社の1つであるソフィアバンコク代表の槐佑哉さんに話を伺いました。
(聞き手:NAO 取材日:2024年10月7日)
(乙女塾編集部、以下略)ーー手術をして数年経って、ダイレーションが面倒になってきてさぼってしまった話をよく聞きます。もし、さぼってしまったことによって身体の不調が出る場合、どんなことがあるのでしょうか?
PPV法やS字結腸を使ったSRSを行った場合、ダイレーションをさぼったことで腸閉塞になった事例を聞いたことがあります。
ただし、PPV法の場合は、「腹膜」の話ですので正直よく関連性がわかりません。腸壁を剥がしたことで腸がくっ付いた、とか治療した病院が「腹膜でSRSした」という意味が分からなくて「腸に近いしもしかしたらSRSが原因かも?」って思った可能性もあります。または、腹膜炎になっててそこから腸閉塞に発展したかです。
ーー反転法の場合はどうでしょうか?
反転法の場合は膣狭窄があります。
ただ5-6年前に陰茎陰嚢反転法でやった方で一人問題になった方がいました。何ヶ月もダイレーションをしていなくて、久々にやったらその後から痛みはないけど膣から便が出てきたのです。
しばらくダイレーション(拡張)していなかった事で奥の部分が腸と癒着して久しぶりのダイレで刺激した時に破けた可能性があります。
ガモン先生に聞いても数年経って何かトラブルがあったというのは他になかったそうです。
ーーダイレーションを再開する場合に気を付けることはありますか?
太さに関しては、またSRSした直後のように入る細いサイズからダイレーションを始めて徐々にサイズアップしていくしかないです!
深さに関してはS字結腸を使ったSRSの場合は奥行きが短くなることはほぼ無いので大丈夫です。
陰茎陰嚢反転法でのSRSの場合はダイレの時に少し押し込んでやる感じになります。ただし、正直なところ再度深さをダイレで戻すというのはもしかしたら難しいかもしれません。
手術を受けた方には「太さに関しては拡張すれば広げることは可能です。深さを戻すことは難しいです!」とお伝えをしています。
ーーダイレーションは大変だけど、大切なことが皆に伝わるといいなと思いました。ありがとうございました。
1987年 タイ・バンコク出身
2009年 ヤンヒー国際病院で性別適合手術を行う
2008年から2010年 某大手アテンド会社勤務
2010年6月 他アテンド会社と提携を結びソフィア・バンコク設立