Twitterでまたしても「女子トイレ」や「トランス女性」がトレンド入り

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Twitterで先週末「トランス女性」「男の娘」「女子トイレ」「ニューハーフ」といった単語が相次いでトレンド入りしました。

内容の多くはトランス女性が女子トイレを使うことの是非についてです。

例えば、モデルのイシヅカユウさんのこちらのコメントは大きな波紋を呼びました。

乙女塾では、女子トイレをトランス女性が使用する件についての是非は個人的な状況と判断にお任せしております。ここまで公に何か声明を出すということは現在しておりません。

しかし、自身をフェミニストと表現する方達からのトランス女性嫌悪に関してましては、はっきりと遺憾の意を示しておきます。

私たち多くのトランスジェンダーはSRSの有無に限らず、自信の無さや経験値の少なさから外出先でトイレを使用することは心理的なハードルが高い出来事になっています。そのため多目的トイレを探したり、男子トイレに(注意されても)入って対応しているケースが現実問題として多くあります。

同じように温泉やお風呂も移行中は入ることを控えていることが一般的です。そのため、旅行では温泉付き個室や貸し切り風呂の有無で対応することが多いです。

フェミニストを含めトランス女性が女子トイレを使うべきではないという理由として3つの意見があると思います。

・SRS(性別適合手術)を受けていれば女性トイレの使用はOK。しかしSRSをしていなければ使用は難しいという意見

・生まれが男性の人は全て使用NG。そのため男性トイレに入ってほしいという意見

・女装して犯罪を犯すケースがあり、容姿で区別がつかないので一律で禁止するべきだという意見です。

ここでトランスジェンダー側の問題としては…

・SRSを受けるためには200万円前後のお金が必要なこと。しばらく休職期間が必要なこと

・SRSを受けても容姿や外見のクオリティには影響を与えず、女性的に見えるためにはメイクや髪型といった美容、美容整形などが必要になる場合があること

・出生時の性別は変えられないこと

などがあります。

現実にトランス女性の中にも犯罪を犯す者はいます。しかし彼女達は多くのトランスジェンダーにとっても大変迷惑な存在です。

“一部の例外”がいることを理由に、口に出すことも憚られるような言葉を投げかけられ、多くの善良な意識を持つトランスジェンダーは外出先でトイレに入ることができません。

また、男性トイレに入ればいいじゃないかという意見があります。

しかしこの点についてはトランスジェンダー女性が被害者になってしまうという視点が欠けています。

例えば見た目が女性的なトランス女性が、男性トイレに入ることはより身の危険性があること 。犯罪を犯す人たちはシス男性やゲイ、レズビアンなどのジェンダーアイデンティティとは関係がないこと。性器の有無だけで判断するとFTMの人が女性トイレに入ることになりますが、それで良いのか? などという点です。

どのようなコミュニティやセグメントにも法を犯すような例外が存在するでしょう。フェミニストの方達の理論で考えれば、同性愛者の方がトイレで不測の事態を引き起こす可能性だって0ではありません。「どこのトイレ」に入っても「誰しも」が危険性があるのです。

あらゆる事態に完璧な理想を求め、考え測るのには限界があります。

100点満点の社会は理想的ですが、100点でなければ受け入れられない社会は機能しません。感染症の危険があっても生活のために外出はしますし、回転寿司で迷惑行為をする男性がいるから男性すべてが受け入れられなくなることはありません。

何より多くのトランス女性はもうシスジェンダーの人々の隣にいます。ただ埋没して気づかれていないだけで、普通に暮らしているのです。

この激動の世の中に思うことがあり、筆を取った乙女塾運営部でした。私たちの暮らしが少しでも良くなりますように。

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