政治家よだかれんさんに聞く「LGBTQ+が政治に関心を持ったらどうすればいいの?」

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トランスジェンダーにして政治家、よだかれんさん。前回は政治家になるまでのヒストリーを語ってもらった。

今回は「政治」とは何か?トランスジェンダーの中にはSNSを通じて政治に対する意見をあげるものも少なくない。マイノリティである私たちはどう政治と向き合えばよいのか、そして政治家ってどんな仕事をしているのか。率直な意見をぶつけてみた

(取材日:2022年4月7日 インタビュアー:ふみか、NAO)
(編集部注:取材後にれいわ新選組から参議院議員選挙に立候補することが発表されました。乙女塾ではよだかれんさんを政治的に支持するわけではなく、中立の立場として1議員さま相手としてインタビューを行っております。)


ーー(乙女塾、以下略)LGBTQ+当事者として政治に関わっての苦労はありましたか?
(よだかれん先生、以下略)新宿って自由な街・寛容な街に感じて頂いていると思いますが、東京都はパートナーシップ制度を導入予定ですが、新宿区では様々な議員が導入を訴えて来たけれど実現できませんでした。

これは、区長がそのような考え方を持っているというよりはその支持者がパートナーシップ制度を望んでいないということを表しているのではないかと思っています。支持層の意向は無視できないものではないでしょうか。

ですから議員自身がLGBTQ+に差別的かというと、そういう方は少ないように感じています。議会内で差別を感じたこともないし、私の発言も真摯に聞いてもらえています。

ーー行政書士と同じく政治家というと固いイメージがあります。芸能人の方でも政治家になるとだいたい落ち着いた格好にされますよね。
問題として考えているのは女性議員の比率が少ないことです。その結果、政治は男性目線での考え方になってしまいがちです。LGBTQ+というマイノリティを見てもらうのと同様に、女性問題も強く認識してもらう事が大事だと感じています。


ーー男女平等・ジェンダー平等ですね。そういった中での区議会議員のお仕事って想像ができません。どのようなことをされているのでしょうか?
年4回の本会議期間があり、その他に委員会活動があります。それ以外の時間は政治情勢議会質問のための調査研究や自己研鑽に勤しみ、国会議員も含めたネットワーク作りをして情報収集の機会を増やしたり、自分の考えをより多くの人に知って頂くために積極的な発信を行っています。

ーー詳しく教えていただけますでしょうか。
例えば、本会議・委員活動では、新宿区の条例について提案・審議をしたり、区の予算を決めたり、新宿区をどの様に運営していくかの議論が行われます。区役所での手続き業務だけではなく、区が管理しているインフラ管理、職員や学校の先生の労働環境について提言をおこなったり、意外に思われるかもしれませんが、電車のホームドア設置や改札口の開閉時間について鉄道会社に改善を申し入れるよう区の背中を押すこともあります。

区の予算がどう使われるかということは、区民皆さんの生活に直結します。例えば、国の施策によって右肩上がりを続ける国民健康保険料ですが、一般会計から国民健康保険特別会計にどれくらい投入するか等によって保険料は変わりますから、収入等が同じでも住んでいる街によって保険料が違ってくるわけです。コロナで苦しむ事業者への助成金なども、自治体によって異なる部分も出てきます。

ーー国会議員さんへWebページからメッセージを送っても返答が返ってこなかった経験があります。なので政治って遠い世界だと思っていました。普段政治活動をしていない私たちが政治の世界に声を届けるとしたら、どの様な方法をとるのが良いでしょうか?

国会議員は全国民の代表ですから確かに有権者1人1人と向き合う事は難しいかも知れませんが、自治体議員へはハードル低くアプローチできるのでおススメです。

自治体議員は地域に密着した活動をしており、今はSNSでメッセージを気軽に送れますよね。多くの場合反応があると思います。住民からの声に耳を傾けることで、より具体的で真に迫った議会質問が生まれるものです。ですから、議員の皆さん多様な意見や情報を常に求めていると思います。是非積極的にアプローチしてみて下さい。私も地域猫の問題や学校給食についてなど、区民の皆さんから届いた声でたくさんの質問をしてきました。

ーーSNSを見ていると政治的な発言を行っているLGBTQ+当事者の方も多くいます。しかし、政治に参加する方法は少しわかりづらいです。私たちが政治に関心をもったら何をすれば良いんでしょうか?

そうですね、先ずは自分が住んでいる街の議会へ傍聴に行ってみてはいかがでしょうか。自分が投票した議員が居眠りをしているかも知れませんし、気にもしていなかった議員が素晴らしい質問をしているかも知れません。是非「推し議員」を見つけて頂きたいです。

地域の議会って面白いんですよ。どこどこ町の交差点をスクランブル化してはどうか、とかそういう身近な話をしています。私たちの生活に直接関わる問題ですね。例えば、新宿区では議会で話し合われて道路に自転車専用レーンが着々と整備されています


ーー新宿区!確かに新宿通りにも気が付いたら自転車レーンができてましたよね。もし良ければトランスジェンターの方など、性的マイノリティの方に対するメッセージをお願いします。

「多様性」って、いろいろな人が声を上げられるということだと思います。ただ存在するだけでも素晴らしいことですが、少数者でも声を上げやすい環境を整えること、声を上げることが必要だと思っています。

マイノリティとして何か困ったことが出てきたら、それを他の人に気づいてもらうことが大切です。それが声を上げるということです。自分が困っている事について、もしかしたらマジョリティの立場の人は困っていないかもしれません。でも、自分と同じ立場の人は同じように困っているはずなのです。自分が我慢すればいい、のではなく、自分が声を上げることは「同じように困っている誰かを助けることになる」と考えてみるのはどうでしょうか。

ーー政治家としてのメッセージもお願いします。
政治家という職業は困っている人の声をすくい上げることが仕事だと思っています。自分でいうのが難しければ、政治家へご相談ください。「自分に与えられた才能を活かさないのは、罪を犯すことに等しい」という言葉があったかと思います。自分がマイノリティであることを自覚しているということは、少なくともマジョリティに対して自分が何か違うというとこに気付いていること。その違いに気付くことが才能なのではないか、と考えています。

ーー最後によだかれんさんの将来の目標を聞かせて下さい。
私の人生の目標は、人生最期の瞬間に、「最高の人生だった、みんなありがとうね、バイバーーーッイ!」って笑顔で旅立つことです。そのためには悔いが残らない人生を送らなくてはなりません。誰もがのびのびと人生を謳歌し、様々なチャレンジをして悔いのない人生を送るためには、憲法の理念が実現された社会である必要があると、私は思います。決して戦争をせず、人々の人権が守られ、国民が主権をしっかりと握っている社会です。これから国会議員を目指し、そんな社会を生み出すべく活動して行きたいと思います。

ーーありがとうございました。今後ともご活躍をお祈りしております。

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